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老人ホームと逆ショート

最近話題になる「地域包括ケアシステム」。
在宅で暮らし続けることが出来るための仕組みづくりといいます。

けれど実際に在宅介護の現場で働いていると、
在宅で暮らし続けることが本当に幸せなことなのか、
だんだん疑問に思えてきました。

まずは孤独なお年寄りが多いこと。
とくに男性。
施設に入れば多くの人と接することが出来ます。

次に家族の負担が半端ないこと。
リハビリ医の大田仁史先生は、
一人で出かけられないで、かつ夜間も介護が必要な人の場合、
1.5人のマンパワーが必要と言っています。
夫婦の老老介護だけでは無理なんですね。
二世帯や三世帯は減っているし、
夜間対応型の訪問介護事業所は非常に少ない現状です。

そして、お金がかかることです。
在宅でみるということはマンツーマン。
なおかつ移動交通費もかかる。
施設では1対3とか、1対2.5とか職員のほうが少なくてすむ。
当然移動交通費もほぼない。
あまり現場視点ではないかもですが、財政負担で考えたらすごい違いです。

在宅で暮らし続けられる人は続けられればいいですが、
大きなパイで見た感じだと、そう出来る人は非常に少ないのではと思います。

やはり、特養をはじめとした老人ホームなどの施設が、
大きな役割を果たすことになるのは間違いないと思います。

しかし現状、施設に入ることに大きな抵抗があるのは、
「施設に入居=社会との縁が切れる」
そういった現実があるからなのかもしれません。

実際、施設で働いてみると分りますが、
多くのお年寄りは、病院受診以外で外に出ることはめったにないです。

施設に入れば、安全や安心が手に入るのに、
それと引き換えに社会との関わりを失っているとすれば、
これほどもったいないことはない。

安全や安心に加えて、
社会との関わり、
人との関わり、
自然との関わり、
こういったものを持ち続けられるべきではないでしょうか。

老人ホームなどの施設に入居する際の、こうした問題を解決すべく、
施設に入居された方の外泊と外出を支援する弊社のサービス、
『逆ショート』と『さかさデイ』をよりよいサービスにしていきたい。
また社会にもっと広めていきたい。

先ほどの大田先生は、『団塊と介護』の中で下記のようにも言われていました。

「要介護状態になった高齢者は、早めに特別養護老人ホームに入居し、
 具体がよい時には家に逆ショートステイをするのがよい、
 と私は考えている。
 したがって、在宅ケア中心のケアの組み立てを、
 施設ケア中心の考えに大転換しなければならない。」

この方針が、私も現時点では正しいと考えています。

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