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座るを考える

こんにちは!梅本です。今日は本のご紹介。

 

まずこの本の話に入る前に、皆さんは座るということを深く考えたことがありますか?
自分自身考えてみると、座る時に、「座る位置」と「座る姿勢」それぞれありますが、どれが正しいかといわれるとわかりませんでした。
この本は、介護におけるシーティング「どのように坐るか、どのように坐ってもらうか」を考えた本です。

生活する上で、座ってすることには、食事、排泄、入浴があります。
それぞれ座ってやることに意味があり、たとえば食事は寝たまま行うと重力の関係でどうしても飲み込んだ食べ物が、
気管の上を通るが故に誤嚥する可能性があがってしまいます。
しかし、座って前かがみの姿勢で食事すると、気管の上を通らず、
胃の方に落ちていくので誤嚥のリスクを抑えることができます。

また排泄では、座ることにより重力により便が下に落ちてくるのに加えて、
腹筋に力が入れやすくなり排便がスムーズにできるようになります。

入浴は、汚れた体を綺麗にするのとリラックスする場だと考えております。
今は機械浴という便利なものがあり、介助する側はやりやすくなりますが、
決してリラックスして入浴できるものではなく、寝た状態で下からお湯があがってくるのは、
とても落ち着ける状態ではありません。
やはり本来の入り方である、座った状態が一番リラックスできるのではないでしょうか。

ここまで座ることのメリットを書きましたが、ただ座らせるだけだと事故原因になってしまいます。
そのため、正しい座り方(座ってもらい方)を覚える必要があります。

まずは良い姿勢と姿勢が崩れた状態、姿勢が崩れる原因について。
良い姿勢とは、
➀頭部、頸部は伸展
➁脊柱はS字カーブ
➂重心線は頭部から脊柱の前を通り座骨結節のやや後方へ落ちるが、脊柱起立筋などにより立った状態が支持されている
➃骨盤がまっすぐ立っている
です。

逆に姿勢が崩れた状態とは、
➀頭部、頸部は過伸展、あるいは屈曲
➁脊柱はC字カーブ(猫背や円背)
➂骨盤は後傾
➃股関節、膝関節の屈曲
です。

姿勢の崩れる原因はいくつかありますが、
➀重心線が坐骨結節のやや後方に落ちる
➁重心線が脊柱の前方を通る
➂体幹を支持する脊柱起立筋と腸腰筋が疲れやすい
➃ハムストリングスの短縮
などがあげられます。

次に座るイスや車イスが、座る本人に合っているのかを考えてみます。
使用しているイスが合わないと、姿勢を直してもすぐにまた崩れてしまいます。
座面の高さと長さ、足の置く高さ、左右の違いを見る、車椅子の背張りなど、座る本人に合わせる必要があります。

続いてポスチャリング(姿勢づくり)について。
ポスチャリングは、拘縮や緊張などで体が固まってしまっている人の体の可動域を広げることを指します。
ベッドで横になる時の姿勢で徐々に改善をしていくことができます。

ポスチャリングのポイントは、
➀その人のリラックスできる構えと体位を知る
➁床やベッドなどに接触することのできる面(支持基底面)の面積が最大になるようにする
➂緊張をゆるめる
➃練習
ということになります。

通常は仰臥位(仰向け)の状態より、側臥位(横を向いている)状態の方が緊張が緩むのですが、
円背の方は構造的にも仰臥位になれない人もいます。
ただしポスチャリングをするのであれば、仰臥位からのアプローチの方が、
重力の力を借りて背を伸ばすことが容易になります。
その人の状態に合わせて仰臥位と側臥位を使い分けるとよいそうです。

これらの事に注意してシーティングを行うと、よい姿勢、ご本人に合った座り方が実現できます。
やはり寝たままだと自分で食事できる人もできなくなりますが、
逆にしっかりとシーティングを行い、体の緊張をとれば、今まで以上にできることが増えることになると思います。

最後に、「座って食事をする」「座って排泄をする」ことは自分にとっては当たり前ことでも、
高齢者、お体が不自由な方にとっては難しいことです。
けれども、それをサポートするのが自分にできることではないかと思いました。

座ること自体に、身体的なメリットがあると初めに書きましたが、
そのほかにも「座る」という、出来なくなっていたことが出来るようになるというのは、
本人の自信につながり、その人らしさを引き出す手助けになるのではないのかと思いました。

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