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ケア付き介護タクシー

クリスマスコンサートへのお出かけ

クリスマスが間近に迫っていますね。
そんな昨日、クリスマスコンサートにご一緒させて頂きました!

しかも、なんとお客さまの娘さまが出演されるというコンサートです。
はじめにお電話にてお話を伺ったところ、
どうしてもというご本人の熱意が伝わってきました。

しかし、ご家族はその出演のためのお手伝いなどで、
どうしてもご本人をお連れすることが難しい。
なおかつ、介護をしっかりしてくれる人にお願いしたいとのことでした。

上尾の介護老人保健施設に入居されている男性の方で、
右片麻痺と、少しの失語障害がおありとのことでした。
ありがたく仕事を引き受けさせて頂きました。

場所はなんとサントリーホール。
日本のコンサートホールの中でも一流の場所です。
私もクラシックなど好んで聴くため、
楽しみにさせて頂いておりました。

当日は、おしゃれをされたいとのことで、
まずは美容室へ伺い白髪染めを。

片麻痺があるため、歩行や立ち上がりなど、
患側から付き添います。
また、洗髪のときなどに、体位を上のほうに移動して頂く介助を行いました。

1時間ほどかけられて白髪染めされた結果、
ご本人の見た目は10歳近く若返られました(笑)

次に、コンサートホールに向かいます。
上尾からでしたので、与野インターチェンジから入って、
首都高に乗っていきます。

運転中は、集中力が途切れない程度に、
たくさん会話をさせて頂きました。

失語症がおありで、なかなかご本人の思いをすべてお話頂くことは難しいため、
「はい」「いいえ」で答えて頂けるような質問でお伺いしました。

会話の最中、笑顔もたくさんして頂けましたが、
私が理解できないためもどかしそうにされていることもありました。
まだまだ勉強しなければと思いました。

さて、高速では入口付近や東名方面に向かった際に渋滞がありましたが、
そこまでひどくはなく、1時間半ほどでサントリーホールに到着しました。

サントリーホールには駐車場がないため、隣のビルの駐車場に停めます。
ここからは少し距離があるため、車椅子に乗って頂きました。

新しい建物のため、バリアフリーは充実。
すいすいと進むことが出来ます。
またエレベーターなどが2言語ぐらい話すため、
ご本人と二人で驚いていました(笑)

到着がやや早かったため、喫茶店でゆったりとすることに。
こういう場合は、なるべくお店の椅子に移乗して頂きます。
車椅子は長時間座るようには出来ていないためです。
ご自身で立てる方ではありますが、付き添う形で介助します。

1時間ほど経過したのち、お迎えの方が来て下さいました。
ここで判明したのですが、ご本人は保育園の園長をされていたのです。
その教え子が、迎えに来てくれたのでした。

恩師と教え子の再会。どちらもとても嬉しそうでした。
もう20歳を超えている教え子の方でしたが、
こういう機会にしっかりと恩師に恩返しをされるなんて、
なんて素敵な関係なんだろうと思いました。

さて、コンサートホールには、楽屋から入れて頂くことになっていました。
そちらで、開演前、奥様が手作りされたお弁当を頂きました。
ご本人も美味しそうにたくさん召し上がっていました。
少し気になったのが、あまりお水を召し上がらないこと。
お声掛けしましたが、いいよと遠慮されるご様子。
とりあえずこのタイミングではあまり強くはお勧めしませんでした。

食事後、トイレを済ませます。
楽屋のトイレは一般のトイレしかないため、
障害物に一層気を使います。

さて、いよいよ待ちに待ったコンサートです。
文化興隆を目指し、アジアの小学生や中学生が演奏する序幕から始まり、
続いてプロのオーケストラと声楽家とのコラボレーション。

次が、お待ちかねの娘様の登場です!
ご本人の拍手が一段と大きくなります。

娘様はプロのフラメンコダンサーとのことでした。
私、はじめて見たのですが、圧巻でした。
表情といい、指先を使った表現といい、
つま先から髪の毛の先まで、すべてを使って何かを伝えよう、
そういう気迫が溢れていました。

ご本人様も大きく頷きながら鑑賞されており、
演技、演奏が終わった際には
「ブラボー!」
と大きな声を出されていました。

帰り道、ご本人に
「本当によかったですね、いい演技でしたね。私も熱くなりました」
とお伝えしたところ、
「うんー、そうだね!」
と本当にうれしそうでした。

さて、帰り道、教え子の方がまた送って下さいました。
せっかくなので、お二人の写真をとらさせて頂きました。
(こうした写真は後ほど施設にお持ちします)

さて、車の中入られてから、お茶を勧めます。
しかし、ご本人やはり遠慮されています。
おトイレを気にされているのは何となくわかっていたのですが、
あえて今回はしっかりとお勧めしました。

「おトイレを気にされるお気持ちはよくわかります。
しかし、飲まない方が体にはよくないのです。
とくに、外出されているときは、施設にいるときよりも水分が消費されているものです。
きちんと、必要な際にはおトイレに行きますので、どうか御遠慮しないでお飲み下さい」

すると、少し笑ってから、ごくごくとたくさん飲まれました。
体調を考えてこのようにお勧めするのも、大切な仕事かもしれませんね。

この日はご本人、施設に戻られるのではなく、上尾のホテルに宿泊され、
翌日娘様たちと一緒に食事をされてから戻られるとのこと。

ホテルに到着すると、衣服の着脱等を介助し、
トイレの入り方を一緒に考え、何度か実験。
ご本人も大丈夫そうだとのことで、ここで失礼させて頂きました。

10時間近くにわたる旅路でしたが、ご本人、最後までお元気そうでした。
笑顔がたくさん見られ、うれしい外出となりました。
翌日の本日には、ご依頼人の奥様からも丁寧な御礼のお電話を頂きました。
まことにありがとうございました。
またのご利用を心からお待ちしております!

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