【介護旅行】長野県松本市に一泊二日(お宿編)
元々、ヨシさんは旅行代理店を営まれていたとのことで、いろんな宿に泊まってみるのが趣味でもあったそう。
明神館さんは有名であったそうですが泊まったことがなかったため、今回ヨシさんのご希望で、こちらに泊まることになりました。
市内から山の方に登っていくこと30分。
もはや山中で、車一台しか通れないような山道になり、
「ここで本当に合ってるのかな…」
と心配するころ、雰囲気のある暖簾と建物が見えてきました。
到着すると、スタッフが出てきてくれて、荷物一式を運びだし、さらに入り口の段差のところにスロープを用意。車もスタッフの方が駐車場まで移動してくれました。
ロビーも、なんだかすごい雰囲気。
少し早く着いてしまったので、「少しお待ちいただきます間、どうぞ」と、宿手作りのいちごのスムージーと、甘酒、野沢菜の油炒めが出てきました。
ヨシさんはいちごのスムージーを召し上がりました。
宿の方からは下記の説明がありました。
- 宿では農地をいくつか直営している
- お水は川から直接引いている(水道と同基準の水質管理は行なっている)
- 環境を配慮した宿の運営をしている
こういう説明があったお宿は初めてでびっくりぽんでした。
続いて、お部屋に通していただくと…
テレビがない!
その代わり、大きな窓から綺麗な緑が見え、
川のせせらぎと鳥の鳴き声が聞こえます。
焚き火に似たようなあったかい照明もあり、
半露天のお風呂もあり…
こういうところに慣れていない私は少し面食らってしまいましたが、
ヨシさんは大変に喜ばれておりました。
少々お疲れということもあり、お風呂までベッドに横になっていただきました。
私も、少し昼寝をさせてもらい体力回復。
その後、荷物の整理や報告など行い、お風呂場にて風呂の準備を。
17時前ぐらいにヨシさんにおきてもらい、入浴の準備。
バイタル問題なし。
普通の車椅子にバスタオルを敷き、ベッドから移乗。
浴室に移動します。
昨日からだ洗ったばかりだから、洗うのはいいということで、
お風呂のお湯を足からかけ、お湯に浸したタオルを胸元につけ(車椅子のため、ざばっといけないので)、湯温の確認。
大丈夫とのことで、車椅子から浴槽の淵にトランスで移乗。
その後、後ろに回り込み、体を支えながら、片足ずつお風呂の中へ。
両手を脇下にて支えながら、湯船に背もたれできる姿勢へ。
浴槽が思ったより広いので、両手を脇下から離さないようにして、入浴していただきました。(そうしないと体が浮かび上がって頭が沈みそうだったため)
「いやー、気持ちいいね」
と久々の温泉を楽しまれている様子。
半露天ということもあり、景色だけではなく音も楽しんでいただけたようです。
出るときは、両脇の下から腕を通し、浴槽の脇に少し腰掛ける形。
車椅子をすぐそばに寄せ、そのまま体を浴槽から出してもらいました。
体を拭き、ドライヤーで頭を乾かし、上着だけ着用。
その後、ベッドに移乗して、おむつをしていただきます。
夕食は19時30分からと遅めにしたので、それまではまた一休み。
寒さ対策のバスタオルや上着も用意して、食事どころまで移動します。
食前酒から始まり、前菜、なんやらかんやら…普段見るメニューより、品数も多く、とても覚えきれない(笑)
地産地消の食材が多く、この地で90年を超える宿のこだわりを感じました。
ヨシさんは、ビールを片手に、メニューによって召し上がったり、召し上がらなかったりでしたが、お肉や汁物などは「美味しい」と言って召し上がっていました。
途中、少し寒くなってきたそうで、上着とバスタオルが活躍してくれました。
食事が終わって部屋に戻ると、「もう寝ます」とのこと。
入れ歯を外してもらい、口を濯いで、お薬を飲んでいただきます。
おむつをチェックし、おやすみなさい。
おやすみされている間に、私も風呂など済ませておやすみいただきました。
夜間、何度か呼吸音確認します。また、おむつ交換必要かも確認します。(「二日目編」につづく)